日刊ゲンダイ 8月23日(火)10時0分配信
19日にセ、パ両リーグが発表した観客動員数(開幕から18日終了時点)。ロッテ、横浜などが数字を落としたが、人気球団といわれる巨人も3万7246人と、前年比で9.3%の大幅減となった。前回、6月20日に発表した際の10.2%減(3万7879人)からパーセンテージは圧縮したものの、動員数自体は、前回調査よりもさらに「633人」が球場に足を運ばなくなったことになる。
ここまで巨人は、地方主催の試合が7試合あり、東日本大震災による節電対策で自粛。4月のナイターがなくなったことも影響しているのだろう。だが、同じ東京電力管内の東京・神宮に本拠地を置くヤクルトは8%増の1万8010人。チーム首位の勢いを反映した数字となっている。成績低迷や、スター選手の不在など、巨人の観客減は「震災余波」だけが原因とも言い切れまい。
観客動員が減り、球団にとって収入の柱である入場料収入が減れば、日本一の金持ち球団といわれた巨人も、財布の紐を締めざるをえない。オフの補強戦略にも影響するはずだ。ただでさえ、地上波のテレビ中継は一時期よりも大幅に減っている(11年度は日本テレビの地上波中継は22試合)。すでに球団は「経費削減」に励んでいるという。
19日は首位ヤクルトを東京ドームに迎え撃ち、3―2で1点差勝ちを収めた。5ゲーム差に再接近。4万2291人を動員した。チームの成績同様、観客動員も巻き返せるかどうか……。
(日刊ゲンダイ2011年8月20日掲載)
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